WIPであろうと、情報共有すると何がいいのか?

口頭で話したことを文字に起こすことについての続編のような記事です。

消え行く知見や、消え行く情報を文字にすることで永続化させ、密室の議論を無くす。その為に以下のような活動が重要という話を書きました。

  • 口頭で相談したことをesaqiita:teamにまとめる
  • 口頭でコードレビューしたことをgithubgitlabのコードレビューのコメントにも書き残す
  • 口頭で話したことをチャットにも書き残す
  • チャットで話しかけた後に口頭で済んだ場合、チャットに解決済と流す

情報共有すると何がいいのか?

何がいいか。

  • 暗黙知を減らすことが出来る
  • 当事者に なろうと思えばなれる

なろうと思えばなれるというのは、どういうことかというと、共有化された情報は、その情報をどう捉えてどう向き合うか情報を得た側が選択してこそ価値が出る。 共有された情報に対して当事者意識を持つかどうかは情報と向き合った人に委ねられるということです。

情報共有にはメリットしかないという話からもインスパイアされました。

情報共有において遠慮はらないと思っています。ノイズになるかも?なんて遠慮は不要です。繰り返しますが、共有された情報に対して当事者意識を持つかどうかは情報と向き合った人に委ねられるからです。情報共有がノイズだと思うのであれば、ノイズをノイズとして処理できない受け取り側に問題があります。

情報共有によるモチベーションの向上

チームが自律的に自走するためには、チーム内のモチベーションを高い状態にキープすることが大事になってきます。例えば、思いや感情を共有することで相互理解を深めることが出来る。そして、相互理解を深めると、人は互いに承認欲求が満たされ、モチベーションが高まる傾向にあります。

モチベーション向上のためにも思いや感情の共有は大事です。

slackに#current_status部屋を作ることで、slackを気軽な思いや感情を共有部屋とするのも、情報共有の第一歩として気軽に始められてよいでしょう。

WIPについて

また途中経過、WIP(Work In Progress)な情報についても共有をすると、良いことがあります。

  • 人は、 たとえ議論に参加出来なかったとしても、途中経過を知ると納得しやすい
  • 人は、結論だけ示されると 当事者意識を持ちにくく、納得感を得にくい

WIPな情報は、より早くより新鮮な状態の情報です。そして、完璧でもないし結論も出ていなかったりします。ただ、思いを共有したり、考えている事を共有するには十分な情報だったりします。

完璧を求めることで、途中経過を伝えることや他の人が当事者意識をもつ機会を損失します。何より完璧な情報は作った人間がそれに固執しやすいという特性もあります。

密室で行わる議論の何が問題なのでしょう。透明性がない、途中経過の分からない議論の結論は上記の理由から、自身が蚊帳の外にいる感覚を得やすいと考えます。たとえ、議論に参加出来なくても見えることが大事で結論がどのように導かれたか、プロセスが見えると人は納得するのです。つまり、WIPでも情報はオープンにすることが重要です。

マネージメント層の議論の結論がこのように密室で透明性のない状態で行われると何が起きるか、組織への不満、不信です。

短い経営経験の中で少なくとも2回この失敗を犯しました。失敗を繰り返さないために、WIPでの情報共有に気を配りたいです。

WIPの情報共有に適したツールは?

esaというチーム内での情報共有するためのサービスがあるのですが、そこの紹介文にこうあります。

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情報共有ツールに、機能としてWIPが存在するということは、この情報共有ツールがWIPで共有することを正しいものとする哲学があると感じました。

また、qiita:teamでも、タイトルに [WIP] を付けるなど運用でカバーすることは出来ます。

自分たちに適した情報共有ツールを使って、WIPな情報を早い段階から積極的に共有し、よりよいチームを築いていきましょう。