『こじれた仲の処方箋』を読んだ

こじれた仲の処方箋

こじれた仲の処方箋

池尻大橋へ向かう電車の中の広告が気になり、読んで見た。 とても良い本だ。電車の広告をきっかけに本を読んだのは初めてかも知れない。

誠意ある謝罪とは、自分の責任の範囲には全面的に説明責任を負い、
その範囲にかぎりそうあることを意味する。

言い換えると、謝罪時には「自分の責任の範囲」以外には言及すべきではないということ。

ダメな例

  • もし、あなたの気分を害したのならごめんなさい(相手の気持ちの責任は相手にあるし、自分の責任に言及していない)
  • あなたに〜〜させてしまってごめんなさい(相手の行動は相手の責任、自分の責任に言及していない)
  • ごめんなさい、あなたがそんなふうに思っていたなんて(焦点をずらして相手のせいにしている)
  • ごめんなさい。でも、傷つけるつもりはなかったの(言い訳は不要)

謝罪と向き合うには、自尊心との内なる戦いが必要であり、弱い自分といかに向き合うかという話に尽きる。いかに相手を思いやり、自分の行動に責任を持ち誠実に生きていくか、人生、生き様に関わる話であった。

心からの謝罪とは、相手との関係を尊重し、逃げや言い訳や非難の気持ちをにじませることなく、
自分に責任のある部分を認めることを意味する。
場合によって、そのプロセスは、正義を押し通すこととはあまり関係がなく、
人間関係と相手の幸福にいかに多くをつぎ込むかということのほうが大切になってくる。

Kindleで読んだけど、これは紙でも持っておいて何度も読み返しておきたい類の本だ。