『わかばちゃんと学ぶ Git使い方入門』を頂いたので感想を!

わかばちゃんと学ぶ Git使い方入門〈GitHub、Bitbucket、SourceTree〉
- 作者: 湊川あい,DQNEO
- 出版社/メーカー: シーアンドアール研究所
- 発売日: 2017/04/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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なんなの
Web業界に憧れる、マイペースな大学生、わかばちゃんが主役。
pplogがキッカケで形になった本があるらしい #わかばちゃんと学ぶwebサイト制作の基本 - pblog Webデザインという単語は、知っていて何となくカッコイイし興味を持っている人が、Webサイト制作〜運用までの一連の流れを知る取っ掛かりとしては、すごく良くまとまっている
前作はWebデザインを切り口に、Webサイト制作〜運用までをカバーした内容だったけれども、本作はバージョン管理システムであるGitをテーマとしている。
CodeIQ MAGAZINEにて連載中の『【連載】マンガでわかるGit|CodeIQ MAGAZINE』の書籍化だ。
著者は
https://twitter.com/llminatoll
絵を描くWebデザイナー湊川あい氏
【連載】わかばちゃんのオフィス訪問|CodeIQ MAGAZINEなども連載している。
チャプター
- Gitって何?
- 個人でGitを使ってみよう
- 複数人でGitを使ってみよう
- 実用Git〜こんなときはどうすればいい?
- Gitで広がる世界
Gitって何?
わかばちゃんが真央ゼミWeb研のドアを叩く(叩いてない)ところからマンガが始まる。本作はGitが中心だが、今後Web研で繰り広げられる様々な逸話が漫画となりそうな予感を感じさせる。
Gitがあると何が幸せなのかというお話と、Gitをコアに据えたGitHubの解説から始まる。よくあるGitとGitHubって何が違うのかみたいな初歩的なところがスッと入ってくる序章。
個人でGitを使ってみよう
導入の敷居が高そうなGitをGUIツールであるSource Treeを用いて解説。エンジニア以外には縁の無さそうなツールをグッと身近に感じさせてくれる。
メモでも何でも、とりあえずGitに突っ込んでおけば変更履歴を管理できて、1人で使ってもGitの恩恵にあずかる事が出来る事を解説。作者がGitに出会った時の感動が伝わってくるような分かりやすい流れ。
コミットとは一体何かというところから、何故かお好み焼きづくりで解説。これまた分かりやすい。お好み焼き屋の材料を買ってきたスーパーの袋が「リーナスーパー」となっているところが小ネタが効いていてよい。
また、監修のDQNEOさんの記事にあるとおり
Gitのステージング領域の正体を探る - Mercari Engineering Blog 差分ではなくスナップショット 「スナップショット」という言葉に違和感を覚えた人がいるかもしれません。 git diff –cached やgit add -p などステージングを扱うコマンドは差分を見せるものが多いので、「ステージング=差分」という感覚を持ってしまう
ステージング領域の解説を、撮影台に例えている点がスゴく分かりやすかった。なんなら、私は「ステージング=差分」だと思っていたくらいなので、正しい知識を得るための正しい例え話となっているのが素晴らしく勉強になった。
この章を読むだけで、Gitの便利さを体感しながら使い始めることができそう。
最後に次章への伏線として、Gitの特徴である分散型リポジトリについても解説してくれる。余談だがここのマンガに登場する「理想」の図は、Team pplogのメンバーだったりするのが嬉しい。ありがとう。
複数人でGitを使ってみよう
Gitの醍醐味であるチーム開発における利用シーンの解説。GitHubに登録してから実際にPull Requestを送るまでのフローを解説。前章の最後に説明のあった分散型リポジトリのリモート側へのPushやPullの解説も詳しい。
ポエム/GitとGithubについて(by taea) - ppworks.esa.io Pull Requestに流れる思想、チームの意思決定プロセスの民主化
ってのは、実際にチーム開発でGitを利用して感じるものなので、Git未経験の方には是非このチーム開発まで体験してもらえるといいと思う。
この章は分厚いが、わかばちゃんが初心者が感じがちな疑問を読者の代わりにバンバンぶつけてくれるので理解が深まる。
実用Git〜こんなときはどうすればいい?
Gitを使い始めてから感じる「こんなときどうすりゃいいんだ」っていうTips集としてよくまとまっている章。トピック毎に2-3ページでまとまっているので、困ったときに開くページとして使うとヨサソウ。
プルって実際に何やってんだとか、HEADって何なんだよ、あたりがGit初心者の頃にほんとよく分からなかったので、当時この本に出会っていたらなあ、とか思った。
Gitで広がる世界
ここまで読むと、Gitってのは単なるバージョン管理システムってだけじゃなくて、情報の透明化であったり、周辺のエコシステムの一つであるGitHubを用いることでコミュニケーションとしても使えるし、マジ最高なんっすよ!みたいな気持ちが伝わってくる良いまとめページ。
監修のDQNEOさんがOSSで実際に体験したソーシャルコーディングの醍醐味についてのコラムも説得力があっていい話。
まとめ
よい。エンジニア以外にもエンジニアのツールを浸透させていくことでチームのパワーが強大な力となるのだ!パワーこそ力、力こそパワー!みたいなシーンでこの本をチームのみんなで読むとかすると良いと思う。そうすることによってチームの毎日がエブリデイとなるのだ(なにいってんの)
さて、微力ながらちょこっとだけレビューさせてもらったので、esa LLCの文字列が書籍に載ったぞぉお!(\( ⁰⊖⁰)/) < アリガトー #トノコト
esaの思想は、GitHubのPullRequestを育てる思想に影響を受けているので、Gitを学ぶことで改めてesaが目指す世界を認識できたのもヨサである。
よかったら前作も合わせてどうぞ。

わかばちゃんと学ぶ Git使い方入門〈GitHub、Bitbucket、SourceTree〉
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- 発売日: 2017/04/21
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- 出版社/メーカー: シーアンドアール研究所
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